自虐 悲しみが腐ってくるとき 私は求めて街の雑沓の中へさまよい出る。 食うことの難しさに心潰れ 買い物客が溢れているデパートの中へ用もないのに入って行く。 不甲斐ない自分の生をそこで激しく鞭うつために! そこでみすぼらしい私の身なりに向いてくる冷たい 他人の目が光った。 怠惰な私の心に必要な俊厳な冷気があった。 鞭うてよその自分を 貧困に心潰れた無気力な自分の心を。 私は得なければならない 何よりもまず掴まねばならない 起ち上る清新な心のバネを! 激しく自分を鞭うつことから 自分を惜しむ自分への最後の愛を 今は何とかえても残さねばならなかった。 私はすでに貧困の泥沼で腐りかけている。 汚辱な日常に馴れきっている。 |