1972年(昭和47年6月30日)発行 矢野玉一詩集所収 |
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3月30日、水、晴。 正午おきて初めて飯をたく。釜や鍋は、炊事一式を矢野玉一君が買い求めてくれた。この男よく気のつく良い青年で、岡山から藤原君の所に来て手伝いなどをしている詩人である。 注:木山さんが西荻窪に移った時 木山捷平「酔い覚めの日記」講談社刊 より抜粋 |
わたしら、戦時中、岡山で同人雑誌をやっていて、矢野玉一は、その頃からの仲間である。彼との出会いで、わたしの道はくるった。 その頃わたしは、詩が好きで、密かに詩をかいたりしていたのだが、矢野と出会って、詩をあきらめた。 矢野玉一は、六尺豊かな大男で、・・・・・・ 「不死身の詩人― 矢野玉一」 藤原審爾著 より、冒頭の文章を抜粋 小説新潮 昭和45年11月号、「一人はうまからず」毎日新聞社刊 所収 |